老後2000万円問題について、
というように、色々な考えをもっていると思います。
が、実はすでに「消えてなくなっていた」ってご存じでしょうか?
今は、「老後55万円問題」になっています。
もし、いまだに「老後2000万円かかる。」との呪文に縛られている人がいたら
今日の内容は、一見の価値があります(^_^)v
3つについて、解説します
以上3点です。
それでは、解説スタート
① かるく復習、老後2000万円問題とは?
発端は、金融庁が公表した「高齢社会における資産形成・管理」という報告書でした。
それによると、
夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの世帯(世帯主が無職)でみると、
平均的な収入は、月額約21万円
平均的な支出は、月額約26,5万円
つまり、老後の家計は毎月約5,5万円の赤字
66万円(1年間の支出)×30年間 = 1980万円
だから、「老後は、2000万円不足だね。」ということが、大きく取り上げられ、
SNSでも大炎上、政府としても、
(-_-)金融相「報告書を受け取らない。」
(>_<)首相「不正確であり、誤解を与えるものだった。」などと発言する事態になりました。
これに対して、国民は、
(T_T)「国が年金制度の破綻を認めた。!!生きていけないじゃん、なんとかしてー。」
反対に、「いやいや、生活水準が、人によって違うのに、2000万円不足するわけないよ。」
といった感じで、色々な意見が飛び交いました。結局、うやむやなまま時間が過ぎてしまった。
これが、老後2000万円問題です。
しかし、老後2000万円問題は、今や存在しない!! ↓↓↓見ていきましょう。
2017年の高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳)の
年金収入と支出の差額(月額):-54.519円
年金収入と支出の差額(年間):-654.228円
年金収入と支出の差額(30年間):-19.626.840円 2000万円足りない、やばい!!
2018年の高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上)の
年金収入と支出の差額(月額):-41.872円
年金収入と支出の差額(年間):-502.464円
年金収入と支出の差額(30年間):-15.073.920円 1500万円足りない、やばい!!
2019年の高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上)の
年金収入と支出の差額(月額):-33.269円
年金収入と支出の差額(年間):-399.228円
年金収入と支出の差額(30年間):-11.979.840円 1200万円足りない、やばい!!
2020年の高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上)の
年金と支出の差額(月額):-1.541円
年金と支出の差額(年間):-18.492円
年金と支出の差額(30年間):-554.760円 55万円足りない、あれ、大したことないぞ。
さらに、2020年の夫婦高齢者無職世帯(夫、妻の年齢が、共に65歳以上)の場合では、
年金と支出の差額(月額):+1.111円
年金と支出の差額(年間):+13.332円
年金と支出の差額(30年間):+399.960円 あれ、黒字に反転したぞ。不足すらしていない状態
となります。
このことから、データ上では、老後2000万円問題は消えました。
さらに、踏み込んで分析していきましょう。
経済コラムニストの大江英樹さんが、このような分析をしています。
「老後2000万円問題は、3年で”55万円問題に”、これをメディアが全く報じない理由」の
記事をもとに解説します。
2020年データで、家計がプラスなのは、特殊要因があったからです。
2020年の収入は、前年比で月額+2万円の増加だが、コロナ禍において
特別定額給付金によって、一律10万円支給されている影響は小さくない。これは特殊要因で、今後も続くかどうかは分かりません。
一方、支出は年間で14万円ほど減っていて、感染と重症化リスクの高い高齢者が外食や旅行を控えた影響と思われます。
つまり、「やったぁ、老後資金は貯めなくても もう大丈夫なんだ!」という単純な話ではなく、
どこかの時点の数字を切り取ったデータで、大騒ぎしてもしょうがない。という教訓ですね。
さらにこんなことも言っています。
事実!!高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の平均夫婦無職世帯の平均純貯蓄額なんと。。。2.484万円!!
つまり、「毎月約5.5万円の赤字だから、老後は2.000万円足りなくなる。」ではなくて、
「2.500万円の貯蓄があるから、それを取り崩しながら、使っている。」ということ。
これなら、取り崩しは、30年後に500万円残りますね。この記事は2021年5月に書かれたものです。
こんな感じで、
高齢者は潤沢な貯金をもっているから、老後2.000万円問題は、もともとなかった。
老後2.000万円問題は、年々縮小している。
2017年は19.626.840円
2018年は15.073.920円
2019年は11.979.840円
2020年で消失 ※夫婦共に65歳以上なら、40万円の黒字
と言われていたんですね。
これが、②消えた老後2.000万円問題です。
では、私たちは、③老後2000万円問題から、何を学び、どう進んでいくべきか。
【2選】
今回の「老後2000万円問題」で使われた数字は、統計調査に基づく平均値です。
これは、誰の人生でもない数字です。
みなさん考えてください。
身長180cmの男性Aさんと身長170cmの男性Bさん
この二人の世界では、男性の平均身長は175cmになります。
言うまでもなく、平均身長の175cmの男性は「架空の存在です。」
そんな人は、存在しないんです。
おなじように、今回の老夫婦世帯と全く同じ暮らしをして、同じ支出である家計は存在しないでしょう。
これは、あくまで統計調査に基づく平均値に過ぎないからです。
平均という数字が、自分の人生とマッチするかは分かりません。
安心するために必要なことは、平均に近づくことや、平均を超えようとすることではなく
「賢い自分になることです。」
もしも、1日を賢く生きられるなら、
1ヶ月を賢く生きられるなら
1年を賢く生きられるなら
人生でお金に困る可能性は、グッと減るでしょう。
「賢い自分」でいられる人にとって、
平均値や中央値は大した意味をもちません。
人から受けたアドバイスが、自分にも当てはまるアドバイスだと思うのはおかしいです。
皆さんが意識すべきは、皆さんの数字
皆さんが受け取るべきアドバイスは、皆さんにあったアドバイスです。
振り回されないようにしましょう。
老後資金は、計算できません。
理由1つ目:20~30年後の「老後生活費」は正しく計算できない。
ライフスタイルの変化、物価の変化など。
理由2つ目:老後の期間は、正しく計算できない。
いつ死んでしまうのか誰にも分からない。
だから、遠い将来や老後のためにモヤモヤ悩むのではなく
明日を良くするために今日行動しましょう。
30年後に、老後資金が2.000万円必要かどうかは分かりませんが、
1年後持っている100万円には、当然100万円の価値があるわけです。
だから、ターゲットとする老後資金額の妥当性を考え続けるよりも、
今日、昨日よりも賢い自分になって、しっかりお金を管理して、、
今日、昨日よりも1円でも多い自分の財産を持とうとすることの方がよっぽど健全です。
年齢が何歳だろうと、関係ありません。遠い未来に頭を悩ますのではなく、
今日、昨日よりも少し賢い自分になって、今を良くする。この積み重ねがすべてです。
もし今60歳でも、15年の投資期間は余裕でとれます。
平均寿命は80歳越え、100歳まで生きる人も珍しくありません。
しっかり、良い一日を積み上げて行きましょう。
それでは、最後のまとめです。
今回、この3つについて解説しました。
老後2.000万円問題とは
一般的な高齢夫婦無職世帯では、毎月5.5万円の赤字で、30年で約2.000万円の赤字になる。
これだけ老後に向けた準備をしておかないと、老後破綻しますよ!
こう受け取れるメッセージを国が出して、大論争になった問題です。
でも、消えた老後2000万円問題は消失しています。
なぜなら、日本の高齢者は、1.000~3.000万円の貯金を持っており
それを取り崩しながら生活しているに過ぎない
という指摘は成立します。
結局、老後2.000万円問題は「問題ではない。」ということですね。
では、老後2000万円問題から、何を学び、どう進んでいくべきか。【2選】
この2つに尽きます。
この2つができる人は、お金の不安とは距離を置けるでしょう。
以上、参考になれば嬉しいです。(^_^)
今日から、新しい自分を見つけて、歩き出していきましょう!!!!!
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