寿司職人から総クリエイターへ――現代の価値の作り方

日々の気付き

“その人にしかできない価値”は、今どうなっている?

こんにちは、ライフスキル・ナビゲーターの新井幸平です。

今日は、「その人にしかできない価値って、今どうなっているの?」というテーマで、最近のちょっとした出来事を通して考えてみたいと思います。


寿司職人の世界から考える“唯一無二”の価値

きっかけは、最近“しま寿司”を食べたこと。
とても美味しかったので、自分でも作ってみようと思ったんです。

しま寿司・・白身魚(かんぱち、イサキ、タイ)を醤油漬けにして、わさびではなく、
和がらしを間に挟んで、酢飯で食べる寿司のこと。

昔は「寿司」と言えば、寿司職人さんだけの世界。

  • 弟子入りして10年以上修行
  • 技は“見て盗む”
  • 一子相伝のように受け継がれてきたノウハウ

まさに、“その人にしかできない”技術と世界観が価値の源でした。


今は、誰もが「できる時代」になった

でも今は違います。
ネットを検索すれば、

  • 作り方
  • コツ
  • 動画レシピ
    なんでも出てくる。

実際に調べて作ってみたら、意外と“それなりに美味しく”作れて、
子どもたちからも「すごいパパ!」と褒められました(笑)

つまり、

「その人にしかできない」は、どんどん“みんなにもできる”に変わってきている。


「価値がなくなった」のではなく、「価値の意味が変わった」

ここで大事なのは、

価値が薄れたのではなく、“価値の定義”が変わってきたということ。

今の時代に求められるのは、

  • 新しいことをどんどん試す柔軟さ
  • 得た知識や経験を、すぐに身近な人にシェアできる力

こういった“拡張する力”です。


親の役割も、アップデートされている

親としても、ただ昔のやり方に固執するのではなく、

  • 情報をキャッチする
  • 子どもたちの「やりたい」に反応する
  • すぐに背中を押してあげられるようにしておく

そんな“伴走者”のような立ち位置が大切だと感じています。


「できる人」から「できるようになる人」へ

昔は書物をたくさん暗記していた人がすごくて、その人が書いた本を読まないと学べなかった知恵や情報。いつのまにか、印刷という技術ができ、多くの人がその本を読むことが可能となった。
さらにネットで繋がった今では、暗記せずともいつでも知恵や情報が得られるようになり、記憶の価値というものはかなり低下してると言えるでしょう。

つまり、限られた人だけができたことが、
今は誰でもチャレンジできる時代。

これは不安にもなるけど、
裏を返せば“選択肢が無限に広がった”ということでもある。

子どもたちには、

「自分もできる!」という感覚と、挑戦のチャンスをたくさん持ってほしい。

その分、みんなが総クリエイターになっているので競争も激しくなるけど、反対に歴史があるものの価値は今後、強くなりそうな気がするので、新しい情報と歴史的価値の両方を相対的に見ていくと良いと思いました。


(文:ライフスキル・ナビゲーター 新井幸平)

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