「働く」は“傍をラクにする”こと。夢中がありがとうに変わるとき
こんにちは、ライフスキル・ナビゲーターの新井幸平です。
今日は「働くってなんだろう?」ということを、ちょっと違う視点から考えてみたいと思います。
僕は子供に、「働く」ということを教えるとき、「はたらく」を「はた」と「らく」に分けて
“傍(はた)を楽にする”って伝えています。
もちろんこれは厳密な語源というよりも、後から作られた意味なんですが…
すごく伝えやすいです。
“傍”(はた)というのは、そばにいる人たちのこと。
家族や、同僚、地域の人、まだ出会っていない誰かかもしれません。
その人たちの困っていることをラクにする、助けになること。
それが「働く」ってことなんじゃないかなと、僕は思います。
そして、働くことで「ありがとう」と言ってもらえる。
その「ありがとう」の気持ちが、お金という形で返ってくる。
だから、お金っていうのは“ありがとうの対価”とも言えるわけです。
でもこの“働く”を、我慢の延長線上にあるものとして捉えている人も多いんです。
「生活のために仕方なく」「好きなことじゃないけど、給料のために」──
これがずっと続くと、心も体もすり減ってしまいますよね。
一方で、“夢中”になっている人もいる。
時間を忘れるくらい集中して、「仕事」という感覚すらないような状態。
でもその夢中のなかで、誰かの問題を解決していたり、力になっていたりする。
ここが“趣味”とは大きく違うところです。
ただ好きなことをしているだけじゃなくて、
好きなことを通じて、誰かの役に立っている。
そういう働き方ができたら、きっと人生はもっと軽やかになるはずだし、
そんな生き方を、子どもたちにも選んでほしいと思っているんです。
じゃあ、そのために今、大人である僕たちができることは何でしょう?
どんな環境を用意して、どんな経験をさせてあげれば、
「好きなことを仕事にする」ではなく、
「夢中の延長線上に“誰かをラクにすること”がある」と気づけるようになるのか?
その子がどんなことに夢中になれるのかを一緒に探してあげることや、
それを見抜ける眼力をつけること。
地域のコミュニティ施設などでは、無料体験といったイベントをいつも開催しているので、
活用するのも手ですよね。
でも何より、社会の先輩達(今のおとな)が先頭をきって、楽しく夢中になって取り組んでいる姿を見せることがとても重要なのではないかと、今はそう考えています。
今日は、「働くとはなにか」について、一緒に考えてみました。
読んでくれて、ありがとう。
(文:ライフスキル・ナビゲーター 新井幸平)
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