お金の勉強、どこから始めればいい?〜中学生に向けたライフスキル授業〜
こんにちは、ライフスキル・ナビゲーターの新井幸平です。
今回は、リスナーさんから「お金の勉強方法をレクチャーしてほしい」という声をいただいたので、中学生に向けた授業形式でお届けします。
勉強は「必要に迫られたとき」に本気になる
まず最初に──
中学生は、お金の勉強をしたいのか?もしくは、必要だと感じているのだろうが・・
これについては、おおくの中学生が何も感じていないでしょう。
でも、お金の勉強が大事なことは、みんなわかってる。
でも実際には、なかなかやる気が出ない。
なぜかというと、
ほとんどの中学生は“お金に困った経験”がないから。
人って基本的に、
- ゴールが決まっている(受験など)
あと3ヶ月後が受験日だから、そこまではやってやるぜ!! - 環境に追い込まれている。
今回のテストで、90点以上取らないと行きたい高校の受験資格がもらえない・・ほぼ、このどちらかじゃないかと思ってます。
(好きで勉強している子は少ない・・)
で、そこでさらに「お金の勉強もやろう。」と言われても、正直ピンとこない。
お金って、今の生活では「なくても何とかなってしまう」
欲しいものがあっても、習い事や必要な道具は親が用意してくれる。
自転車やゲームは譲ってもらえる。
服もお下がりがある。
だから、お金の「必要性」や「不足の実感」が、どうしても希薄になりやすいんです。
僕自身の原体験:子どもでも“お金の流れ”がわかる
僕が子どものころはちょっと違いました。
両親がスナックを経営していて、家のリビングで売上金を数えるのを隣で見ていた。
「お金ちょうだい!」とせがんでいたら、10万円を渡されて、
自分で大家さんの家に家賃を払いに行くことに。
そこは広い庭付きの大きな家。
「家を貸すと、こんなにお金が入ってくるんだ…」
小学生の僕でも、はっきりと感じました。
これは今思えば、貴重な体験でした。
現代の子どもたちは「お金の流れ」に触れる機会が減っている
- 売り上げは銀行振込
- 家賃は自動振替
現金を扱わない時代の中で、
「お金が動く」という実感が得づらくなっている。
だから、“お金は夢をかなえるチケットだ!”なんて言われても、
どこか現実味がないのも無理はありません。
では、どうやってお金の勉強を始めたらいいの?
僕の提案はシンプルです。
「できないことの理由を、一度ぜんぶ“お金がないから”にしてみる」
- 「英会話に行きたいけど、お金がなくて行けない」
- 「旅行に行きたいけど、お金がなくて行けない」
──そんなふうに、“困る”経験をあえて増やしてみる。
これは、資源やお金は限りあるものであることを学べるし、
お金を使う優先順位が身についたりする。
そうすると、初めてこう思えるようになる:
- 「じゃあ、どうすれば?」
- 「どう使えばいい?」
- 「浪費・消費・投資・貯金って何?」
この自発的な問いこそが、お金の勉強のスタート地点になります。
あと、さらにいうと・・
自分(親)の給料明細を家族に共有(数円単位まで)することもいいです。
我が家も実際にやっていますが、会社から給料をいくらもらっていて、
そこから、家賃、社会保険料や生命保険料などが引かれ、残ったお金で
君たちの習い事を支払ったり、生活をしていることを教えていく。
こうすることで、お金の流れがわかるようになる。
結論:お金の勉強は「生きる力」=ライフスキルになる
お金はただのツールじゃなくて、
自分の生活や夢を“自分でデザインする力”を支えてくれる存在。
そしてこの力こそが、
生きる力=ライフスキル なんです。
このブログでは、暮らしや働き方に役立つ「ライフスキル」を届けています。
なにかヒントになればうれしいです。
(文:ライフスキル・ナビゲーター 新井幸平)
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